ニットやセーターの収納に悩んでいませんか。ハンガーにかけると伸びてしまうし、たたむとシワやたたみジワが気になる……。そんなジレンマを抱えている方は少なくないはずです。
実は、ニットの素材や厚みに合わせた収納方法を選ぶだけで、型崩れや伸びを防ぎながらスッキリ保管できます。この記事では、ニットの基本的な収納方法から、ハンガーを使っても伸びないコツ、オフシーズンの保管術まで詳しく解説します。

ニットの収納が難しい理由
ニットが他の衣類と比べて収納が難しいのは、以下の特性があるからです。収納方法を選ぶ前に、まずはニットの特性をしっかり把握しておきましょう。
- 伸縮性が高い:ハンガーにかけると自重で肩や裾が伸びてしまい、型崩れの原因になります
- 毛玉ができやすい:他の衣類との摩擦で表面に毛玉が発生しやすく、見た目が悪くなります
- 虫食い被害を受けやすい:ウールやカシミヤなどの天然素材は衣類害虫の大好物で、穴が開くトラブルが多いです
- 湿気に弱い:湿った環境ではカビや臭いが発生しやすく、生地が傷む原因にもなります
- かさばる:厚手のニットは1枚でかなりのスペースを占め、引き出しが圧迫されがちです
こうした特性を踏まえたうえで、最適な収納方法を素材や厚みに応じて使い分けることが重要です。
ニットの基本収納|たたんでしまう方法
ニットの収納でもっともスタンダードなのは「たたんで引き出しに入れる」方法です。整理収納のプロも、ニットは基本的にたたんで収納することを推奨しています。ハンガーにかけるよりも場所を取らず、生地への負担も少ないのがメリットです。
正しいたたみ方
- ニットの前身頃を下にして平らに置きます
- 左右の袖を身頃の上に折りたたみます(袖が身頃と平行になるように意識してください)
- 左右の身頃を中央に向かって折り込みます
- 裾から襟元に向かって、2つ折りまたは3つ折りにします
- 折り目を軽く押さえて完成です
ニットをたたむときは、力を入れすぎないことが大切です。生地を押しつぶすとふんわり感が失われ、ニット本来の風合いが損なわれてしまいます。ふわっと優しくたたむことを意識しましょう。特にモヘアやアンゴラなど毛足の長い素材は、繊維を潰さないよう丁寧に扱ってください。
引き出し収納のコツ
- ニットは重ねるのではなく、立てて収納するのがベストです。重ねると下のニットがつぶれてしまい、元のふんわり感が戻りにくくなります
- 隣のニットとの間に少し隙間を作り、通気性を確保しましょう
- 同じ厚みのニット同士をまとめると、きれいに並びます
- 防虫剤はニットの上に置きます(成分は上から下に拡散するためです)
- 衣装ケースや引き出しの底には除湿シートを敷くと、湿気対策にもなります
ハンガーでも伸びないニット収納のコツ
「たたむのが面倒」「クローゼットのハンガーバーを活用したい」という方のために、ニットをハンガーにかけても伸びにくい方法をご紹介します。
方法1:ハンガーにたたんでかける(おすすめ)
もっともおすすめなのが、ニットをたたんだ状態でハンガーに掛ける方法です。この方法なら肩にハンガーの跡がつかず、自重で伸びる心配もありません。
- ニットを縦半分に折ります(左右の袖が重なる状態)
- ハンガーのフックが脇の下あたりにくるように、ニットの上にハンガーを置きます
- 袖と身頃をハンガーのバーに巻きつけるように掛けます
- 裾をバーの反対側にかけて完成です
この掛け方は見た目もスッキリしていて、クローゼット内でかさばらないのも大きなメリットです。慣れれば10秒程度で掛けられるようになります。
方法2:滑り止め付き太めハンガーを使う
どうしても普通にハンガーにかけたい場合は、ハンガー選びが重要になります。ニットに適したハンガーの条件は以下の通りです。
- 肩幅に合った太めのハンガーを選ぶ(細いワイヤーハンガーはNG)
- 滑り止め加工のあるベルベット素材やシリコン加工のハンガーが◎
- アーチ型のハンガーだと、肩の丸みに沿って型崩れしにくくなります
- 薄手のニットは問題ありませんが、厚手や重いニットには不向きです

素材別のニット収納アドバイス
ウール
もっとも虫食い被害を受けやすい素材です。防虫剤は欠かせません。たたんで引き出しに収納し、除湿剤と防虫剤をセットで入れておきましょう。直射日光を避けた涼しい場所で保管するのが理想です。着用後は必ずブラッシングをして、ホコリや汚れを落としてからしまう習慣をつけてください。
カシミヤ
非常にデリケートな素材なので、他のニットとは分けて保管するのがベストです。薄手のカシミヤニットは不織布の袋に1枚ずつ入れてから収納すると、摩擦による毛玉を予防できます。ハンガー収納は避け、たたんで引き出しにしまいましょう。専用の洋服ブラシでケアすると、光沢が長持ちします。
アクリル・ポリエステル
化学繊維のニットは比較的丈夫で虫食いの心配もほとんどありません。たたんで引き出しに入れる方法でも、ハンガーにかける方法でも問題ありません。型崩れしにくいのが特徴で、洗濯も手軽なので普段使いにぴったりの素材です。
コットンニット
綿素材のニットはシワになりやすいため、たたみジワが気になる方はハンガー収納がおすすめです。ただし重みがある場合は伸びやすいので、たたんでかける方法を選びましょう。夏場に着る薄手のコットンニットは、ハンガー収納で問題ありません。
オフシーズンのニット保管術
ニットは着用シーズンが限られるため、オフシーズンの保管方法が特に重要です。半年近くしまいっぱなしになるので、適切な準備をしてから収納しましょう。
保管前にやるべきこと
- クリーニングまたは洗濯:皮脂や汗の汚れが残っていると、黄ばみ・虫食い・臭いの原因になります。見た目がキレイでも必ず洗ってからしまいましょう
- しっかり乾燥させる:生乾きのまま保管すると、カビが発生する原因になります。風通しのよい日陰で十分に乾かしてください
- 毛玉の処理:毛玉取り器や専用ブラシで表面を整えてからしまいましょう。翌シーズンに気持ちよく着られます
- ほつれ・穴の修繕:小さなほつれや穴は、放置すると広がることがあります。しまう前に修繕しておくのがベストです
保管場所の条件
- 直射日光が当たらない場所(紫外線による変色を防ぐため)
- 温度・湿度の変化が少ない場所(結露やカビの予防)
- 通気性が確保できる場所(密閉しすぎない)
圧縮袋でのニット保管は避けてください。ニットの繊維がつぶれてふんわり感が失われ、元に戻らなくなることがあります。特にカシミヤやアンゴラなどの高級素材は、圧縮による繊維のダメージが大きいため厳禁です。
ニットの毛玉対策
ニットの大敵である毛玉は、収納の仕方でも発生します。以下のポイントを意識して、毛玉を予防しましょう。
- ニット同士を密着させすぎない(摩擦が毛玉の最大の原因です)
- 引き出しに仕切りを入れて、1枚ずつ区切る
- 着用後は洋服ブラシで繊維の方向を整えてからしまう
- 洗濯は裏返してネットに入れ、手洗いモードまたはドライコースで行う
- 化学繊維と天然繊維のニットを隣り合わせにしない(摩擦係数が異なるため毛玉ができやすい)

ニットと一緒に、ダウンジャケットも洗ってしまいたい方は、ダウン専門のクリーニング「HIRAISHIYA」を選ぶ方法があります。料金や対応内容は公式サイトの表記で確認してください。

収納場所の除湿・防虫グッズの選び方
ニットの保管に適した除湿・防虫グッズを正しく選ぶことで、トラブルを大幅に減らせます。
除湿グッズ
- 除湿シート:引き出しの底に敷くタイプで、繰り返し使えるものが経済的です。天日干しで吸湿力が復活します
- シリカゲル:衣装ケースの隅に置くだけで湿気を吸収してくれます
- 炭入り消臭除湿シート:除湿と消臭の両方の効果が期待できます
防虫グッズ
- ムシューダ(無臭タイプ):ニットに匂い移りしないため、おすすめ度が高いです
- ゴンゴン(引き出し用):コンパクトなサイズで引き出しの隅に置けます
- 防虫カバー:ハンガーにかけたニットの上からかぶせるタイプもあります
よくある質問(Q&A)
Q. ニットの衣替えに適した時期はいつですか?
一般的には、最高気温が20度を超える日が続くようになったらしまい時です。地域によりますが、関東では4月中旬〜5月上旬が目安になります。急に寒くなったときのために薄手のニットを1〜2枚残しておくと安心です。
Q. ニットの収納にプラスチックケースは使えますか?
使えますが、密閉性が高いため除湿剤を入れるのを忘れないようにしましょう。蓋を完全に閉めきらず、少し隙間を空けて通気性を確保するのもひとつの方法です。半透明のケースなら中身が見えて管理しやすくなります。
Q. 防虫剤の種類は何がおすすめですか?
ウールやカシミヤには無臭タイプの防虫剤がおすすめです。パラジクロロベンゼンやナフタリンなどの有臭タイプは匂い移りが気になる場合があるため、ニットには向いていません。「ムシューダ」や「ゴンゴン」の無臭タイプがよく選ばれています。異なる種類の防虫剤を混ぜないよう注意してください。
まとめ
ニットの収納は、素材の特性を理解して適した方法を選ぶことが大切です。基本はたたんで引き出しに収納する方法ですが、ハンガーにたたんでかける方法を使えば、伸びを気にせずクローゼットに保管できます。
オフシーズンの保管では、クリーニング・乾燥・防虫剤の3点セットが欠かせません。大切なニットを長く愛用するために、収納方法にもぜひこだわってみてください。
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ニット収納をさらに詳しく知りたい方は、北欧、暮らしの道具店「ニットやセーターの収納方法」も参考になります。素材別のケア方法についてはコジカジ「セーターやニットの収納」でも紹介されています。



