リビングは家族が集まる場所だからこそ、テレビのリモコン、雑誌、子どものおもちゃ、文房具など、さまざまなものが散らかりやすい空間です。片付けても片付けてもすぐに散らかる、という悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。
そんなリビングの収納問題を解決する強い味方が「壁面収納」です。壁一面を収納スペースとして活用することで、床に物が散らかることがなくなり、リビングの見た目がすっきりします。大型のものからDIYで気軽に始められるものまで、壁面収納の選択肢は実に幅広くなっています。
この記事では、壁面収納の種類を比較しながら、リビングに合ったタイプの選び方を詳しく解説します。予算や設置条件に合わせて、最適な壁面収納を見つけてください。
壁面収納がリビングに最適な理由
壁面収納がリビング向きである理由は大きく3つあります。
1つ目は、床面積を使わずに大容量の収納が確保できることです。壁の高さを活用するため、同じ面積のチェストやキャビネットよりもはるかに多くのものを収納できます。リビングが狭い場合でも、壁さえあれば導入可能です。
2つ目は、部屋全体の統一感が出ること。壁面収納は壁に沿って設置するため、部屋の中央に家具が散らばることがなく、空間がスッキリして見えます。テレビ台・本棚・ディスプレイを一体化できるタイプなら、バラバラの家具を並べるより格段に見た目が整います。
3つ目は、「見せる収納」と「隠す収納」を一台で両立できることです。オープンシェルフの部分にはお気に入りの雑貨や本を飾り、扉付きの部分には生活感のあるものを隠すことで、おしゃれさと実用性を兼ね備えた空間になります。

壁面収納の主なタイプを比較
据え置き型(ユニットシェルフ・システム収納)
床に置くタイプの大型壁面収納です。壁一面をカバーする大容量のものから、テレビ台と一体になったものまで、さまざまなバリエーションがあります。
据え置き型の最大の特長は、壁に穴を開けずに設置できることです。賃貸住宅でも導入でき、引っ越し時にそのまま持っていけます。ただし、大型のものは重量が30〜50kg以上になるため、床の耐荷重には注意が必要です。
価格帯は30,000〜150,000円程度と幅広く、素材やサイズによって大きく変わります。
突っ張り型(ディアウォール・ラブリコ)
2×4材(ツーバイフォー材)と突っ張りパーツを使って、壁面に柱を立てるタイプです。平安伸銅工業の「ラブリコ」や若井産業の「ディアウォール」が代表的な製品で、DIY初心者でも比較的簡単に施工できます。
柱を立てた後、棚板やフックを取り付けて自由にカスタマイズできるのが最大の魅力です。必要なスペースだけ、必要な高さだけに棚を設けられるため、無駄のない収納が作れます。
費用は柱1本あたり2,000〜4,000円程度(パーツ+木材)で、壁一面に3〜4本の柱を立てても10,000〜15,000円程度に収まります。
壁取り付け型(ウォールシェルフ・フロートシェルフ)
壁にビスや石膏ボードピンで直接取り付ける棚です。壁から浮いているように見える「フロートシェルフ」は、モダンなインテリアとの相性が抜群です。
取り付けが簡単で価格も手頃(1枚1,000〜5,000円程度)ですが、耐荷重は1枚あたり3〜10kg程度と控えめです。本や重い花瓶を大量に載せるには向いていませんが、小物のディスプレイや軽いものの収納には十分です。
賃貸の場合は、穴が目立たない石膏ボードピンタイプを選ぶか、退去時に補修する前提で設置しましょう。
有孔ボード(ペグボード)
有孔ボードは等間隔に穴が開いた板で、フックや棚を自由な位置に取り付けられるのが特長です。見せる収納として工具や趣味のアイテムをディスプレイするのに人気があります。
ホームセンターで有孔ボード(900mm×600mm)を1枚1,500〜3,000円程度で購入でき、専用のフックやバスケットは100〜500円程度で手に入ります。DIY感覚で気軽に始められるのが魅力です。
壁面テレビ台一体型
テレビの周りを囲むように設計された壁面収納で、テレビ台・本棚・飾り棚・収納キャビネットが一体になっています。リビングの主役であるテレビ周りがすっきりまとまるため、見た目のインパクトは最も大きいタイプです。
価格は50,000〜200,000円以上と高めですが、テレビ台、本棚、飾り棚をバラバラに買うよりも統一感が出て、トータルで見るとコスパが良い場合もあります。
- 据え置き型:大容量・壁に穴を開けず設置可能・やや高額
- 突っ張り型:DIYで自由にカスタマイズ・賃貸OK・低コスト
- 壁取り付け型:スッキリした見た目・耐荷重は控えめ
- 有孔ボード:見せる収納向き・気軽にDIYできる
- テレビ台一体型:統一感抜群・高級感がある

壁面収納を選ぶときのチェックポイント
設置場所の壁の状態を確認する
壁面収納を設置する前に、壁の素材を確認しましょう。日本の住宅で多い石膏ボードの壁は、ビスを打ち込んでも保持力が弱いため、下地(柱)のある位置に固定するか、石膏ボード用のアンカーを使う必要があります。
コンクリート壁の場合は、コンクリート用のドリルビットとプラグが必要です。壁の素材がわからない場合は、Amazonなどで「下地センサー」を購入して確認すると安心です。1,000〜3,000円程度で手に入ります。
耐荷重を確認する
本や食器など重いものを収納する場合は、棚1段あたりの耐荷重を必ず確認しましょう。文庫本は1冊約150g、ハードカバーは約400g、雑誌は約300gが目安です。本をびっしり並べると1段あたり20〜30kgになることもあるため、耐荷重が十分かどうかの確認は必須です。
地震対策を考慮する
大型の壁面収納は、地震時に倒れるリスクがあります。L字金具やチェーンで壁に固定するか、突っ張り式の転倒防止器具を併用しましょう。据え置き型の場合は、上段に重いものを置かず、下段を重くすることで重心を下げるのも有効な対策です。
動線を妨げないか確認する
壁面収納の奥行きは15〜45cm程度ありますので、設置後に通路が狭くならないか確認しましょう。リビングの場合は、ソファやテーブルとの距離を考慮して、人がスムーズに歩けるスペースを確保することが大切です。
リビングの壁面収納レイアウト例
テレビ周りを中心にしたレイアウト
テレビの左右に本棚と飾り棚を配置し、テレビの下にはAV機器を収納するキャビネットを置くレイアウトです。壁面収納一体型を使えば統一感が出ますが、カラーボックスやユニットシェルフを組み合わせても同様のレイアウトが作れます。
窓のない壁一面を収納にするレイアウト
リビングに窓のない壁がある場合、その一面をまるごと壁面収納にするレイアウトが最も収納力を発揮します。上部はオープンシェルフにしてディスプレイスペースに、中段は扉付きで書類や日用品を隠す収納に、下段は引き出しにして文房具やリモコンなどの小物を入れるという構成が使いやすいです。
部屋の仕切りとして使うレイアウト
壁面収納を部屋の間仕切りとして使う方法もあります。リビングとダイニングの境目に背の低いシェルフを置けば、ゆるやかに空間を区切りながら、両側から収納やディスプレイとして活用できます。

予算別壁面収納の揃え方
予算5,000円以下:100均+DIYコース
100円ショップの突っ張り棒、ワイヤーネット、有孔ボードを組み合わせれば、5,000円以下でも壁面収納が作れます。大容量は期待できませんが、小物のディスプレイやキッチンツールの収納など、ピンポイントの用途には十分です。
予算10,000〜30,000円:突っ張り型DIYコース
ラブリコやディアウォールと2×4材で柱を立て、棚板を取り付ける方法です。壁一面の本棚やディスプレイ棚が作れます。カインズやコーナンなどのホームセンターで木材をカットしてもらえば、工具がなくても作業できます。
予算30,000〜100,000円:既製品コース
IKEA、ニトリ、無印良品などのシステムシェルフやユニット家具で壁面収納を構成します。デザインが揃っているため見た目が整い、組み立ても説明書通りに進めるだけで完成します。
予算100,000円以上:オーダーメイド・高級家具コース
壁のサイズにぴったり合ったオーダーメイドの壁面収納や、大手家具メーカーのシステム収納です。隙間なく壁に収まるため、見た目の美しさはトップクラスです。長く使うリビングの主力家具として投資する価値はあります。
壁面収納で失敗しないための注意点
詰め込みすぎに注意
壁面収納は大容量だからといって、スペースの100%を埋めてしまうと圧迫感が出ます。オープン部分は70%程度の収納率に留め、30%は余白として空けておくと、見た目にゆとりが生まれます。飾り棚は特に「引き算」を意識しましょう。
色と素材を統一する
壁面収納は面積が大きいため、色や素材がバラバラだと部屋全体がごちゃついて見えます。木目調なら木目調で統一、白なら白で統一するのが基本です。異なるメーカーの製品を組み合わせる場合も、色味を近いもので揃えましょう。
照明との関係を考える
壁面収納を設置すると、照明の光が遮られて部屋が暗くなることがあります。棚にLEDテープライトや間接照明を仕込むと、収納自体がインテリア照明の役割も果たし、雰囲気の良いリビングになります。
大型の壁面収納を設置する際は、地震対策を必ず行ってください。壁への固定が難しい場合は、突っ張り式の転倒防止器具を天井との隙間に入れるか、家具の下に転倒防止マットを敷きましょう。特に上段に重いものを収納するのは避け、重心を低く保つことが重要です。

壁面収納に関するQ&A
A. はい、できます。突っ張り型(ディアウォール・ラブリコ)は壁に穴を開けずに設置できるため、賃貸に最適です。据え置き型も壁に固定しなければ設置可能ですが、転倒防止のために突っ張り式の器具を併用しましょう。
A. 本やCD中心なら奥行き20〜25cm、食器や雑貨も収納するなら30〜35cm、テレビ台一体型なら40〜45cmが目安です。奥行きが深すぎると通路が狭くなるため、部屋の広さとのバランスを考えましょう。
A. 突っ張り型やカラーボックスの組み合わせなら、DIY初心者でも十分対応できます。大型のシステム収納やオーダー品は、組み立て・設置サービスが付いていることが多いので、購入時に確認してみてください。
A. 白や明るい色の壁面収納を選ぶと圧迫感が軽減されます。また、下部を扉付き・上部をオープンにすると、目線の高さに余白ができて開放感が出ます。鏡を組み込んだデザインも、空間を広く見せる効果があります。
A. オープン棚はどうしてもホコリが溜まりやすいので、週1回程度のハタキ掛けが必要です。ホコリが気になる場合は、扉付きやガラス扉のセクションを増やしましょう。ハンディモップを棚の近くに掛けておくと、気づいたときにサッと掃除できます。

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